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COP(Conference of the Parties)

COP(コップ)の意味とは 英語の「Conference of the Parties(締約国会議)」の頭文字を取った略称です。

これは、国連の気候変動枠組み条約を結んでいる国・地域が毎年集まって開く会議です。

2021年の会議は26回目を迎えたのでCOP26となりました。

本当は2020年に開催されるはずでしたが、新型コロナウイルスの世界的感染拡大で、1年延期になっていました。

人類が直面する最も大きな脅威が気候変動です。その危機を国を越えて力を結集し、回避しようと作られた条約が、気候変動枠組み条約です。

気候変動枠組み条約とは 地球を覆う大気中の温室効果ガスの濃度を安定させることを目的とし、
地球温暖化がもたらす悪影響を防止するための国際的な枠組みを定めた条約で、1994年3月に発効されました。

気候変動の枠組み条約とは、つまり、温室効果ガスの排出・吸収の方法を具体化し、締結国は温暖化対策が義務化されます。

気候変動を誘発する地球温暖化の主たる原因が温室効果ガスですが、その代表的なものは二酸化炭素ですね。

二酸化炭素は、化石燃料(石炭、石油、天然ガスなど)を燃焼させると発生し、大気中に蓄積されていきます。

全国地球温暖化防止活動推進センター(JCCCA: Japan Center for Climate Change Actions)の資料によると世界の二酸化炭素排出量(2018年)は、以下です。
《二酸化炭素排出量の最も多い中国は近年、毎年約90億トン以上、2番目に多いアメリカは約50億を排出し、全世界の多くを占めています。
日本は中国やアメリカの4分の1以下ですが、5番目に多い国です。一人当たりの排出量(年間)ではアメリカが最も多く約15.1トン、日本は約8.5トンとなっています。》 https://www.jccca.org/global-warming/knowleadge04
1億2500万人の人口の日本は、全排出量の3.2%、世界で5位の二酸化炭素排出国なわけで、責任は重大です。 話をグラスゴーでのCOP26に戻しましょう。

岸田首相はこう切り出しました。 「気候変動という人類共通の課題に日本は総力を上げて取り組んでいきます」
2030年度には2013年度比で46%のCO2削減を行なうことを具体的目標とし、さらに50%削減の高みに挑戦することを約束しました。
さらに、カーボンニュートラル実現には化石火力よる発電を置き換えていくことが重要だと発言します。
「化石火力をアンモニア、水素などのゼロエミ(ゼロ・エミッション)火力に転換するため、1億ドル規模の先導的な事業を展開します」 またまた新用語登場です。

ゼロ・エミッションとは Wikipedia によると 環境を汚染したり、気候を混乱させる廃棄物を排出しないエンジン、モーター、しくみ、または、その他のエネルギー源を指す。
「エミッション」とは「排出」の意。国連大学が1994年に提唱した排出ゼロ構想である。 岸田首相の演説内容を、実現するためには、テクノロジーの進化と社会での実用の循環が不可欠です。
科学者と製造業、さらには産学官の強固な連携が必要であり、国民1人1人の「脱酸素社会を実現する」という揺るがない意思が試されていると思います。

華々しい岸田スピーチの一方、日本は、悲しいことに国際NGO「気候行動ネットワーク」から地球温暖化対策に後ろ向きな国として「化石賞」(2位)を贈られてしまいました。

その理由は、日本が石炭火力発電を中止せず継続する方針を示したから、でした。残念。

デモで演説したグレタ・トゥンベリさんは、COP26を「失敗」と呼び真っ向批判です。 https://news.tv-asahi.co.jp/news_international/articles/000233932.html

トゥンベリさんはマイクを持ってこう叫びました。 
「COP26では政治家たちが真剣に考えているフリをしているだけ。We say no more blah blah blah(ベラベラ話すのはもうやめろ)!」
皆さんは、脱酸素社会実現のために何を行いますか。 毎日の生活に工夫を凝らすのか、ガーボンゼロのためのテクノロジーを開発するのか、
自然を守るための環境活動をするのか、脱炭素に後ろ向きな国家や大企業をデモや批判によって動かすのか…

COP26を学んだ機会に、小さくても、何か一つ行動に起こしましょう。 沈黙と無関心こそ排除しなければならないですね。

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